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地球と体に良い事
2024.03.31

香害と移り香って?マイクロカプセルと化学物質過敏症について

香害と移り香って?マイクロカプセルと化学物質過敏症について

最近、香害という言葉を聞くようになりました。欧米諸国に比べて「香りをまとう」事に控え目な日本ですが、体臭や口臭など体から発するニオイを気にする傾向が強いように思います。そして、10数年前に起きた洗剤や柔軟剤の香料ブームにより、香り・匂いのエチケットが変わったことから、香害や移り香と共に化学物質過敏症という症状について調べてみました。

香害により、香りで体調を崩す人がいるんです!

最近、駅などで⇓このようなポスターを見かけた事はありませんか?

香害コウガイとは、香りが他人にとって不快や害を及ぼすことを指し、特に強い香りが周囲の人々に影響を与え、頭痛やめまい、吐き気などの健康被害を引き起こす場合があります。洗剤・柔軟剤・入浴剤・化粧品などに含まれる合成香料(化学物質)によって、アレルギーや喘息の悪化などの健康問題を引き起こすこともあります。

生活の中で身近な洗剤・柔軟剤、医薬品、化粧品などさまざまな商品に使われている合成香料とマイクロカプセルがアレルギーを引き起こしているとされています。繊維(衣類の蓄熱・吸熱)、塗料(蓄熱・吸熱・吸音など)などにも使用されています。

柔軟剤の香りってどうして長いの?

洗い立ての洗濯物、シーツや肌着などは気持ち良く、顔をうずめたくなりますよね。そんな香りを長持ちさせる為に開発されたのが、マイクロカプセルが使われている洗剤や柔軟剤などです。

微粒子のカプセルに香料を閉じ込め、摩擦などの刺激を与えると芳香し、香りが継続するという仕組みです。その後、マイクロカプセルはその役割を終えますが、封じ込めた成分を放出した後もその場に残ります。

残ってしまうマイクロカプセルの成分は、プラスティックの原料となる

メラミン樹脂

ホルムアルデヒド樹脂

ウレタン樹脂

ポリイソシアネートモノマー

などから作られています。

空気中に残存しているマイクロカプセルが、化学物質過敏症、アレルギーのような症状や、吐き気、腹痛、頭痛など様々で、電車に乗れない、人が多い場所に行けないなど生活の妨げとなっています。

また、強い香りだけに反応している場合と、香りを包んでいるマイクロカプセルの化学物質に反応している場合、または、両方に反応している場合もあるそうです。

時代の変化と共にあらたな症状を抱える人々が増えてきていますね。

マイクロカプセルによる化学物質過敏症

化学物質過敏症になる原因は沢山ありますが、マイクロカプセルによる症状は、マイクロカプセルの素材がいわゆるプラスティックの原料となる成分であったり、その中身に使用される成分や素材が添加物であることからアレルギーを引き起こすことがあります。

まずは、マイクロカプセルにについてご説明します。

マイクロカプセルとは,大きさ(直径)が数μmから数千μm(1μm=1000分の1mm)の 範囲にある微小容器の総称です。

マイクロカプセルは、1950年代にアメリカで感圧複写紙(ノーカーボン紙)として商品化されたのが始まりです。香料・染料・薬品などの様々な用途で使われています。刺激を与えてカプセルの中に閉じ込めたものを解放する作用があり、

例えば

  • 圧力や摩擦に反応→芳香させる(洗剤や柔軟剤など)
  • 熱に反応→感熱インク(FAXなど)

に使用されています。

そして、主な成分は

  • ゼラチン-アラビアゴムなどの天然高分子材料
  • ポリウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,メラミン樹脂,尿素樹脂などの合成高分子材料
  • シリカやカルシウムなどの無機材料

と、天然・合成と様々な成分で作られています。

マイクロカプセルは様々な成分から作られているのがわかりました。医薬品や食品に使用される場合には、健康に影響を及ぼすことのないように安全基準が設けられています。下記のような香害により人体に害になると問題になっているのは洗剤や柔軟剤などです。

【緊急提言】G20に向け 家庭用品へのマイクロカプセルの使用禁止を求める緊急提言

移り香ウツリガによる人体被害

近年カップ麺のパッケージに【移り香注意】というマークを見たことはありませんか?

食品の近くに洗剤や殺虫剤などを置く事で、それぞれの成分が移行し、食品に洗剤の香りが付くだけではなく、殺虫剤などの成分が食品についてしまう現象があるそうです。

「移り香」事件。他人事ではありません、移り香から学んだ教訓 ←日清食品の記事です。

食品に匂いがつくというのは、冷蔵庫の中でも起こる現象で、牛乳に匂いがついて飲めなくなったりしたことはありませんか?食べ物の匂いが食べ物につくのは体に害はないと思いますが、洗剤や殺虫剤の成分がついてしまうのは問題ですよね。

カップ麺など長期保存が出来る食品の保管場所などは大丈夫ですか?

洗剤や殺虫剤などが同じ収納スペースに保管されていませんか?

仕舞いこんで忘れている事もありますので、賞味期限とともに今一度保管している食品の確認をしてみましょう。

移り香は洗剤や柔軟剤に含まれるマイクロカプセルでも起こります。

見えない微粒子が、いつまでも衣類に残っていて、マイクロカプセルを含まない洗剤で何度洗濯しても落ちず、満員電車などで隣に立っていただけでも、自分の衣類についてしまい化学物質過敏症の症状を引き起こすそうです。どんなに対策をしていても人混みには行けず、マスクをも通してしまう程の微粒子は、対策が大変です。

人の嗅覚は、同じ匂いを嗅いでいると慣れてきます。すると、香りを求めて柔軟剤の量を多く入れてしまう方もいるかもしれません。規定の量を超えてしまうと、雑菌が残ってしまったりします。また、洗濯機に柔軟剤が残ってしまうとカビの原因になります。清潔で良い香りの衣類にするには、洗剤や柔軟剤の規定使用量を守りましょう。

まとめ

「移り香」「香害」「マイクロプラスチック」「マイクロカプセル」とオンライン上で調べてみると、化学の発達と共に、現代における健康被害と環境問題につながる内容となりました。また、洗剤や柔軟剤による香りの被害のことが多く見受けられました。香りの問題はとてもデリケートで、個人の感受性や環境への影響が異なるため、解決が難しく感じます。

ですが、花粉症と同じく、ある日突然自分が健康を害するかもしれません。他人事ではいられないのではないでしょうか。出来るだけプラスティックを原料としたマイクロカプセルを含まないものを使うよう心がけたいですね。

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