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コラム
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お手入れ
2017.08.28

バスローブのお洗濯、湿気とカビに注意!

バスローブのお洗濯、湿気とカビに注意!

8月は思わぬ長雨が続きました。
関東・東北地方でお盆休みを過ごされた方は、海やプールを楽しめなかったのではないでしょうか?
この長雨により、湿気がひどく洗濯物が乾かない日々が続き、夏の太陽が待ち遠しかったですね。
長雨が続いていた間は、なんとなく部屋がしっとりして、除湿が必要になる上に部屋干しの洗濯物・・・
お風呂場や洗面所、窓にカビを発見・・・
それだけでなく、どうしても乾きにくいバスタオルやバスローブに黒い点々を見つけたことはありませんでしたか?

黒い点々の正体と原因

この黒い点々の正体はカビです。白いバスローブやタオルがなんとなく薄汚れてきたな~という感じではなく、はっきりと黒く点々としている物はカビなのです!これは、素肌に直接触れるバスローブやタオルに合ってはならない事。汚れが落ちなかったのかな?なんて、もう一度洗ってみても落ちない小さな黒い点はカビなのです。

このカビの原因は、毛足が長く厚みのあるタオル製品にはありがちな、乾かすのに時間がかかる事で発生します。また、使用後に濡れたまま洗濯かごや洗濯漕の中に入れる、丸めたまま放置する事でも発生します。そして、過剰な洗剤と柔軟剤の使用により洗濯物に残っている場合もありますし、洗濯物の詰め込み過ぎで洗浄やすすぎがきっちりと出来ない状況を作り、汚れ残りやすすぎ残りによるカビを発生する原因を作ってしまいます。

一度発生してしまったカビは洗濯では消滅できません。せっかく奮発して購入したふかふかなバスローブやタオルが数回しか使えないとショックですよね?これは、予防をしっかりとしていく事が大切になります。

カビ発生の予防策

バスローブやバスタオルは、身体を綺麗に洗った後で使う物なので、基本的には皮脂汚れなどつかないのですが、生乾きのまま洗濯かごや洗濯漕の中に放置してしまうと雑菌の繁殖を増長させます。ですので、ハンガーやタオル掛けに干しておきなるべく乾燥しやすい状態で置いておきましょう。

洗面所やキッチンで使うハンドタオルやフェイスタオル等は、こまめに取り換えましょう。使う頻度が多いので、常に湿った状態が続いているとカビが増殖しやすくなります。

また、普段から洗濯漕の中に洗濯物を入れている方は、すぐに他の場所に変える事をおススメします。なぜなら洗濯漕に「汚れ物の菌」と「湿気」でカビが好む環境を作ってしまい洗濯物にカビが移るだけでなく洗濯漕にカビが生えます。ですから、洗濯機は使用後もしばらく蓋をあけて乾燥させる事や、こまめに洗濯漕の洗浄をする事をおススメします。

最後に、乾燥に時間がかかる事です。長雨や台風が続くと思われる今後のお天気ではなかなか難しい点でもありますね。必然的に部屋干しする事になりますので、乾燥機や扇風機、除湿器等を併用し、スペースを空けて干す事が一番です。「なんとなくしっとり」という状態ではなく、きちんと乾ききってから収納スペースに仕舞いましょう。以前も梅雨時の「お洗濯と乾燥」「体と自然に優しい製品」にも詳しくいろいろな方法を書きましたので合わせてご覧ください。

カビを発見してしまったら

バスローブの洗濯表示には「漂白剤は使えない」表示をしていますし、「肌にも環境にも優しい」を基本にしてモノづくりをしているslouch&chicでは、漂白剤を使わずに殺菌する事は出来ないか?と調べてみた結果「煮洗い」にたどりつきました。熱で殺菌するという昔ながらの知恵です。昔は、赤ちゃんに着せる肌着やおむつは殺菌も兼ねて煮洗いをしていました。昔からの知恵は、手間暇がかかりますが、肌にも環境にも優しいので安心ですね。しかし、高温で洗うという事「色落ち」「縮み」の原因にもなります。ですので、slouch&chicのバスローブの洗濯表示には40度までの温度にてお洗濯を推奨していますので、煮洗いは出来ませんし、バスローブは大きいので火にかけるのは危険を伴いますのでおススメできません。

バスローブは無理だけれども、どうしてもお気に入りのタオルをもう少し使いたい!色落ちや縮みも覚悟の上!という方のみお試し下さい。また、下記の煮洗いのメリット・デメリットを確認の上、ご自身の責任で行って下さい。

メリット

・黄ばみやシミが取れる

・嫌な臭いを取り除く

・殺菌して清潔にする

・漂白剤を使わなくても白くなる(汚れの程度にもよります)

デメリット

・色落ちの可能性あり

・生地が傷みやすい(丈夫な綿や麻の素材のみOK、高温になる 為、化学繊維・ポリエステルやアルカリに弱いシルク・ウール、プラスチック製品には向きません。)

覚悟の出来た方は、重層、粉石けん等を入れて煮洗いもおススメですが、まずは湯のみの煮洗いから試してみましょう!

煮洗いの方法 

お湯のみの場合

必要な物

・鍋(ステンレスもしくはホロー)

※アルミの鍋を使うと、洗剤のアルカリで変色や腐食を起こすことがあります。

・トングや菜箸(取り出す時にやけどしないようにつかみやすい物)

手順

1 鍋にお湯を沸かします

2 汚れ物をいれ5分~20分煮ます(あまり長い時間はNG)

3 すすいで脱水します。※熱いので、取り出す際には気を付けましょう。

4 通常の洗濯の手順で洗濯をします

重層を入れる場合

上記の必要な物に加え、重曹を水1Lに対して大さじ1をいれます。水よりも熱湯に入れた方が効果的ですが、入れた瞬間に一気に泡が立つので、十分に注意をして下さい。沸騰したらいったん火を弱めて、そっと重曹を入れましょう。また、ギリギリまで鍋に水を入れず、余裕を持って入れましょう。※重層は食品グレード、工業用どちらでもかまいません。

粉せっけんをいれる場合(少ししっかり洗いたい時)

上記の必要な物に加え、水1Lに対して小さじ2の石鹸を加えます。お湯が沸いてからまず粉石けんを加えて溶かしてから洗濯物を加えます。※ただし、沸騰しているところに粉石けんを加えると一気に泡が立って吹きこぼれますから注意して下さい。いったん火を弱めてから粉石けんを加えて下さい。

  1. 洗う物によりますが、衣類であれば弱火で20分位煮ましょう。※火を強くすると吹きこぼれてしまうので注意して下さい。
  2. 洗濯機で洗濯をするか、すすぎを念入りにして下さい。※すすぎ残しがあると、黄ばみやニオイの元になります。

重層とセスキ炭酸ソーダ

みなさん、重層は良くご存知かと思いますが、セスキ炭酸ソーダはご存知ですか?どちらもアルカリ性ですが、特色が違い、それぞれ汚れの種類によって使い分けるとより綺麗に汚れを落とせるのでお洗濯はもちろんお掃除にも大活躍します。抗菌効果はありませんが、セスキ炭酸ソーダも重曹と同じように煮洗いが出来ます。

 重曹セスキ炭酸ソーダ
アルカリの強弱(水溶液のph)ごく弱いアルカリ性(ph8.2)弱いアルカリ性(ph11.2)
水への溶けやすさやや溶けにくい非常に溶けやすい
油汚れの落ちやすさ落ちるよく落ちる
消臭効果とても効果ありとても効果あり

熱湯に溶かしたり、煮沸したりする場合は、重曹もセスキ炭酸ソーダも油汚れやタンパク質(皮質・血液・食べこぼし等)が落ちます。どちらも、溶かして加熱すると泡がでます。その泡の量が重曹の方が多いです。ですので、鍋の焦げ落としには、泡の力で焦げを浮かせる効果が、より期待できる重曹の方が向いています。また、セスキ炭酸ソーダは水に溶けるので、つけ置きにも向いています。汚れた箇所を水洗いして、水700ml~800mlにセスキを小さじ1杯の割合で大き目のたらいやバケツに入れ、3時間程置いておきます。排水し、汚れ物をすすぎ、他の洗濯物と一緒に通常の洗濯をします。

また、どちらもアルカリ性(タンパク質を溶かす)なので、手に付くと多少ヌルヌルとします。ゴム手袋の着用は不要ですが、手荒れのある方、掃除などで長時間使う場合は着用する事をおススメします。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、「バスローブに出来てしまったカビはとれないので注意して下さい」という事と、予防策をお伝えしました。黒い点々のカビは出来てしまったら消えません。せっかく良い物を長く使おうと奮発して購入しても、お手入れでの失敗は悲しいですね。日本の夏は湿気との戦いにはなりますが、お洗濯のタイミングや乾燥の仕方、使用後のひと手間でカビを防ぎ、気持ち良く長く愛用して頂けると思います。

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