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- 温活!-ヒートショックプロテイン編-
温活!-ヒートショックプロテイン編-
数年前から話題になっている「ヒートショックプロテイン」をご存じですか?論文が出たり、メディアなどでも話題になっています。様々なストレス(心理的ストレス、熱ストレス、紫外線、病原菌等々)により、傷ついた細胞を復元してくれるタンパク質です。このヒートショックプロテインにより、病気の予防、美肌などの自己回復効果が期待できるのです!さて、今回は温浴効果を更におススメしたくなる「ヒートショックプロテイン」について書いてみました。
ヒートショックプロテインとは?
ヒートショックプロテインとは、日本語でいうと「熱ショックタンパク質」たんぱく質のことです。高熱環境で最も増えるタンパク質ということで、ヒートショックプロテインと呼ばれています。このたんぱく質が病気やストレス障害から体を守り、老化や認知症の予防、運動能力の向上に関係していることがわかってきています。
1962年にイタリアの遺伝子学者リトッサがショウジョウバエの飼育観察中に熱ショックによりDNAの一部が活性化される現象を発見したことから始まります。その後、熱ショックによって特異的に誘導される物質が見極められ、1970年代半ばにヒートショックプロテインと呼ばれるようになりました。
自己治癒力ともなるヒートショックプロテインは、大腸菌から人に至るまでほとんどの生物に存在しており、生命を維持・保全するためになくてはならないタンパク質です。どのような自己治癒力かというと、人が体調不良を起こしている時、何等かの原因によって酵素や各種のタンパク質が傷ついています。傷ついたタンパク質は構造が歪んだり崩れたりして正常に機能しなくなります。そこで、ストレスをを受けた時に傷ついたタンパク質をヒートショックプロテインが修復しタンパク質を守ります。また、修復できない細胞を消滅させる役割も担っています。小さなストレスや障害では、ヒートショックプロテインがタンパク質(細胞)を、気が付かないうちに修復していますが、あまりに大きなストレスや傷害は、修復しきれずに病気へと進んでいきます。
ヒートショックプロテインの働きはなくてはならないものですね。ですが、ヒートショックプロテインは年齢を重ねるにつれて、減少していきます。高齢者は、ストレスに弱く、免疫力の低下、病気を引き起こしやすくなっていきます。
※伊藤要子教授により、詳しく説明されています。
ヒートショックプロテインは増産できます!
「シャワーを浴びるだけでなく、湯舟に浸かりましょう」といいますが、体を温めることで体調が良くなることが期待できるからです。主観的に気持ちがよい、リラックスできるというのには科学的な根拠がありました。これまで、「温熱療法」で健康が回復するのか、それは体温の上昇によって血液の循環が良くなり、代謝がよくなるといったことが説明されています。それに加えて、ヒートショックプロテインという特殊なたんぱく質の働きが注目されるようになりました。そして、ヒートショックプロテインは体内にあるものですが、熱ストレスによって増やす事が出来るのです。入浴時に沢山のヒートショックプロテインが働いて細胞のメンテナンス、不要な細胞の消滅をしてくれることで体が元気になるのです。普通に入浴してもよいのですが、より多くのヒートショックプロテインを増産するには、適温での入浴時間、その後の保温が必要になります。
水道水の場合は、お湯の温度が40度の時は20分浸かる、41度なら15分、41度なら10分の入浴をするとヒートショックプロテインが増加するのに必要だそうです。人によって違いがあると思いますが、汗がじわっと出る舌下温度が」38度になるのが目安です。入浴剤、炭酸水、温泉に浸かるのでは、40度で15分の入浴でヒートショックプロテインが増加します。この温浴後二日後にヒートショックプロテインが増えるので、週2回ほどするとよいそうです。
入浴後の体の保温が大事です!
ヒートショックプロテイン増産の為に入浴をしたあと、10分~15分保温しなければなりません!体についた水分を素早くふき取り、バスローブや衣類を着込みます。靴下を履き足先まで全てを覆い、保温をします。日本は脱衣所が寒いので、近くにタオルを置いて体温を下げないようにすばやく着衣をしましょう。また、気温の変化に合わせて保温中に過ごす部屋の温度も調節しておきましょう。夏は冷房をかけずに10分、冬は暖房をつけて温かい部屋で10~15分保温しましょう。
水分補給も忘れてはいけません。冷たい飲み物は体を冷やしてしまうので、常温、または温かい飲み物で水分補給をして下さい。保温時間がすぎれば、冷たい飲み物を飲んでも大丈夫です。
保温時間を快適に過ごせるバスローブ
ヒートショックプロテインを増産させるこの入浴方法は、入浴→保温までになります。38度ほどになった体温を維持させるには、バスローブがとても便利です。じわっと汗が出るのが、38度位なので、そのままの体温を保温すると、火照っているので汗が出ます。そこで、衣類をきてしまうとしっとりとした衣類を着て過ごす、または就寝することになります。それでは、体が冷えてしまうので、バスローブを活用しましょう。温浴後に肌についた水分をタオルでふき取り、バスローブを羽織ります。足元は長めの靴下を履きましょう。
保温時間の10分~15分後に着替えをすれば、風邪などを引くことなく快適に過ごせます。
※詳しくははこちらから→ヒートショックプロテイン入浴法
【やすらぎバスローブ】と【やみつきバスローブ】
丈が長めのバスローブ、ショールカラーが首まわりが暖かさを保ちます。
【やすらぎフードバスローブ】
頭もすっぽりとフードで覆うことができ、髪を拭けます。
ヒートショックプロテインはアンチエイジングにも?
「血流が良く、体温が高いと病気になりにくい」と良く耳にします。そして、代謝を良くするには体を温め汗をかく、温浴をすることをおススメしてきました。
人は、医学を知らなかった遥か昔から、湯が沸いているところで体を休め傷を治していました。また、湯治と言う名の旅をしてまで、体の不調を整えていました。体を清潔に保つために湯に浸かるという理由もありましたが、体を癒し治す為に湯に浸かっていたように思います。現代では、医学で認められ病状によって医師の指導の元、治療にも使われています。
このヒートショックプロテインは、アンチエイジングにも期待できるようです。ある研究では、09 年からの研究でメラニンの産生を抑える抗シミ効果があることが分ってきたそうです。翌年ついに紫外線対策にヒートショックプロテイン を増やす生薬ヤバツイを見つけ、世界で初めての化粧品を開発し、その後のマウスによる試験では、ヒートショックプロテイン がシワに対しても有効であることが分かったそうです。
温泉に行くと肌がつやつやとキレイになりませんか?ヒートショックプロテインは入浴方法通りに行って、2日後に増加するとありますが、温泉地では休養もあり、体中が解きほぐれ、心からキレイになているのではないでしょうか?
温泉地に行けなくとも、ヒートショックプロテインの増加、自己治癒力を高めることで、アンチエイジング出来るとわかると、自宅でも湯舟に浸かろう!と思えますね。
まとめ
ヒートショックプロテインというタンパク質が体内で活躍していることを知り、温浴をすることが楽しくなってきました!運動によるヒートショックプロテインの増加も可能なようですので、じっとしているのが苦手な人には体を動かす事をおススメします。また、この温浴方法は環境ストレスなどからくるうつ病の治療にも効果が期待されています。うつ病でなくても、心が疲れている時、気持ちが晴れない時にもぜひ試してみてください。
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