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地球と体に良い事
2024.09.04

メリット沢山、蒸しタオルと藍染めの効果。肌荒れ・アトピーでお悩みの方へ朗報です!

メリット沢山、蒸しタオルと藍染めの効果。肌荒れ・アトピーでお悩みの方へ朗報です!

もうすぐ販売予定の【藍染め蒸美人フェイスマスク】定番の蒸美人フェイスマスクを藍染めしたことで、蒸しタオルの効果に加えて藍染めの効能も期待できる商品となりました!まだまだ続く夏の日差しと、これからくる乾燥の季節に向けてのお手入れにも、1年中使える便利なグッズになりました!そこで、藍染めってなんだろう?と疑問に思う事を調べましたので、お肌に良い効能など共にお知らせしたいと思います。

藍染めって、どんなもの?

昔の人々は自然の恩恵を受け生活を行っていました。草木は身近にあるものとして、様々な方法で使われてきた一つです。植物が薬草となり、衣服を美しい色に染め、紙になったり、人々が編み出し、有効利用してきました。その中でも藍染めは優れた効果を発揮してくれる成分を持った植物で衣類などを染色することです。

藍染めの起源

藍染めの歴史は紀元前数千年に遡り、古代エジプトやインド、中国などで使用されていたことが記録されています。ペルーの遺跡からは藍染めされた糸を織り込んだ、デニム生地のような織物が発見され、エジプトではツタンカーメンのミイラが藍染めされた布と共に埋葬されていました。発見された最古の藍染め製品はペルーの織り物ですが、世界各地でそれぞれの独自の藍染め技術が同時多発していたと考えられています。

日本での藍染めの歴史

日本における藍染めの起源は、飛鳥時代(7世紀頃)にインドから中国を経て伝わったとされています。その後、奈良時代以降、貴族や武士階級において藍染めの衣服が広まりました。藍染めした衣服を身に着けることで、消炎、解毒、止血、虫よけなど様々な効能があるだけでなく、美しい色として染め上り、生地を強化してくれるなど、様々な効果が期待出来たのです。武士は鎧の下に藍染めされた下着を身に着け、切り傷の悪化防止などに役立てていました。

【1248年】鎌倉時代 吉野川下流(藍住町)の見性寺の開祖・翠桂すいけい和尚が、「唐から輸入した藍の苗を栽培して衣を染めた」と『見性寺記録』に記す。

⇑これが阿波藍の始まりともいわれ、

【1552年】室町時代 上方から藍染め職人・青屋四郎兵衛あおやしろべえが阿波国・三好氏の居城・勝瑞しょうずい城下に移り住み、藍染めを始める。四郎兵衛はすくもを使用した。

<蒅すくも>植物の染料の1つ。スクモ法と呼ばれる染料の製造方法が編み出されました。染料が半永久的に保存できるようになり、乾燥した葉が発酵すると堆肥になり量が減り輸送が楽になりました。また、還元発酵の面でも染色液の発酵が容易になったそうです。

【1585年】安土桃山時代には、蜂須賀家政が藩主として阿波国に入り、藍作を保護・奨励する

江戸時代になると、藍染めは庶民の間にも広がりました。藍染めは丈夫で長持ちし、防虫効果があるとされて、農作業用の服や日常着に広く用いられました。庶民の普段着は麻の着物が主でしたが、江戸時代には、木綿糸の量産もされ、絹よりも丈夫で安価、麻よりも肌触りが良い木綿の生地が広まりました。(江戸の庶民は華美を禁じられていたこともあるようです)

そこで、「着物」「作業着」「のれん」「のぼり」「寝具」など、生活雑貨に至るまで、藍染を用いた製品が盛んに作られていたそうです。火消しは藍染めの半纏はんてんで身を守り、また保温効果が期待されることから下着などにも使われていました。

【1903年】明治時代の終わり 徳島県の藍の生産量が2万1958トン(作付面積1万5099ha)と過去最高を記録する。しかし、同年ドイツから合成染料(合成藍)が本格的に輸入され、国内の藍作は急激に衰退していく

合成染料に押され衰退しましたが、現代でも、日本の伝統工芸として藍染めは広く受け継がれており、藍染めの美しさや独特の色合いが国内外で高く評価されています。また、環境に配慮した染色方法として注目されています。

参考文献 日本の藍・藍染め略年表

藍染めに使われる植物は数百種類!

「藍」という漢字には「青を染める草」という意味を持って生まれ、約二千年前の中国最古の漢字辞典「説文解字」に記載があります。藍染めの原料となる植物は様々な種類があり、藍(インジゴ)の元である成分インジカンは珍しい成分ではなく、比較的さまざまな植物に含まれるものです。現在確認されているだけで百数種類あります。ここでは、代表的な藍染めに使われてきた植物を紹介します。

インドアイ/マメ科コマツナギ属/インド高温多湿のデルタ地帯

木藍(もくらん)とも呼ばれ、紀元前2000 年頃から染料として利用されてきた。色素量が多いのが特徴で、沈殿法によって簡単に染めることができるため世界中に広まり、他の藍産業が壊滅状態になった。日本ではナンバンコマツナギとして、奄美、沖縄で栽培され自生しています。

ウォード/アブラナ科/中央アジア(ユーラシア大陸)

ヨーロッパで栽培利用されて、中世時代には一大産業になったが、インドアイの普及で瞬く間に衰退。二年草。

タイセイ/アブラナ科/中国

ウォードに近い種類で、ヨーロッパや中国北部をはじめ、日本では北海道のアイヌの藍染めに使われていた。北海道ではエゾアイと呼ばれ、アイヌの藍染めに使われた染料として知られる。二年草。

蓼藍タデアイ/タデ科/中国、ロシアなど亜熱帯性・温帯性気候の地域

中国原産の藍植物で、中国、ロシアなど亜熱帯性・温帯性気候の地域で栽培される

リュウキュウアイ/キツネノマゴ科/インド~インドシナ、中国、台湾

メキシコインディオも染色に使用した。泥藍に加工して、沖縄の藍染めに使われる。多年草。九州南部~琉球では栽培され、野生化しています。

ヤマアイ/トウダイクサ科/日本(本州~沖縄)、朝鮮南部、中国、台湾

日本で古代から染色に利用された。インディゴ成分は含まないので、染め上がりは緑色。多年草。

などです。

最後にあるヤマアイですが、魏志倭人伝に残る染色方法によると、日本ではインディゴ成分を含む植物が自生していなかった為、青緑色に染め上がり、古代では藍染としてインディゴを生成しない植物も用いられていた可能性が強いと考えられています。

藍の力<効能と効果>

昔から「藍染めされた肌着をつけると、冷え症や肌荒れ、あせもが改善する」「切り傷の止血をすると化膿せずに早く治る」「藍染めの風呂敷で包むと虫に食われない」など、様々な効能が期待出来るとして愛用され、更に近年では、環境に配慮した染色方法ということで注目されています。

主な効能と効果

・薬用作用 消炎・解熱・解毒など、すくもを生で食べるとふぐ毒にも効果があると言うエピソードがあります。

・防虫効果 虫食いを防ぐ

・消臭効果

・抗菌効果 アトピー性皮膚炎など皮膚の弱い方が身に着けると効果的である

・保温効果 藍染めの下着で冷えを防ぐ効果が期待できる

・紫外線防止効果 日焼け・雪焼けなど

・生地の強化が期待できる

漢方医学では、かぜ、のどの痛み、発疹、皮膚感染症、口内炎などに効果があるとされています。その効能から、漢方としてだけではなく、藍を食材に添加した健康食品や、消臭剤なども登場しています。

民間薬を研究してみた結果

青森県にある国立大学の弘前大学では,2000年から植物の藍から抽出されるトリプタンスリンに関する研究が行われ、藍顔料に優れた抗菌成分であるトリプタントリンが含まれていることが発表されました。トリプタントリンは、肌の上で痒みを伴う炎症を引き起こす原因菌の一つである「マラセチア菌」の繁殖を抑制することも立証されています。更に別の分析にかけた際、この顔料に免疫力を活性化させる働きかけも備わっていたことが分かりました。
 つまり、抗菌の働きかけで炎症の原因となる菌が繁殖されなくなった肌に免疫力活性化の働きかけが加わったことで、肌そのものが自分の力で元気になっていく良い循環が生まれていた可能性があるということだそうです。

参照した文献 蓼藍の成分と機能性について

『酸化と還元』と『化学建てと灰汁あく発酵建て』

藍染めは、「酸化と還元」の化学反応を利用して染色します。「酸化と還元」とは、【物質が電子を失う反応を「酸化」、電子を受け取る反応を「還元」】という化学反応です。染色の作業は化学実験みたいな作業ですが、6千年以上前から変わっていない方法で行われてきた染色です。

藍の色素は「インディゴ」と呼ばれる水に溶けない物質です。

水に溶けない物質「インディゴ」を色素を還元させる環境を整えた溶液によって、

水に溶ける物質「ロイコインディゴ」に変化し、

繊維に「ロイコインディゴ」をしみ込ませると、染色できるようになります。

※発酵菌が出す酵素自体がインディゴに電子を与えることで還元され、酸素がインディゴから電子を奪うことで酸化が起こります。

「ロイコインディゴ」がしみ込んだ繊維を空気中に引き出す(この時、☝繊維は綺麗な緑色になっています)

繊維の中で「ロイコインディゴ」が酸化され、

「インディゴ」に戻り色素が定着します(繊維が空気にふれ、だんだんと青く変化していきます)

藍染めは、このような酸化と還元のしくみを利用して、染められています。

この過程に使われる方法として、『化学建て』と『灰汁あく発酵建て』があります。この二つの違いは、還元する時に化学薬品を使用するか、自然界にあるものを使用するかです。

藍染めの材料

藍染めには、下記のように2種類の染料に対して、還元するときに使う溶液を組み合わせる事が出来ます。この違いは、染める時間や資材の値段などに関わってきます。

染料助剤(還元するときに使う溶液)
合成藍(石油や化石を元に化学合成したもの)化学薬品(苛性ソーダ(水酸化Na)、苛性カリ(水酸化カリウム)、ハイドロサルファイト など)
天然藍(植物)自然界にあるもの(灰汁、貝灰、石灰、サンゴの灰、麩、酒類、蜂蜜などの糖類、果物などの発酵液 など)

※余談ですが、みなさんにも身近なジーンズ、これも藍染めです。ジーンズとして世の中に出回っているのほとんどが合成藍+化学薬品です。日本では、1977年頃最大のブームとなり、100軒を超える店舗ができたそうです。


そして、組み合わせにより3種類の方法に分けることが出来ます。

合成藍+化学薬品

天然藍+化学薬品の組み合わせ『化学建て』

天然藍+天然素材の組み合わせが〚発酵建て』『灰汁あく発酵建て』と呼ばれ、発酵の力を利用しています。

味見ができる『灰汁あく発酵建て』

灰汁あく発酵建てに使用される甕

口に入れても問題のない100%天然素材の『灰汁あく発酵建て』。

乾燥した発酵藍菌(インディゴを水溶性に調整する働きを持つ菌)の生息しやすい環境を整えるので、様々な効能が期待出来ます。

灰汁発酵建ては、自然素材だけを使用しているので、口に入れても安全で、色も長持ちし、移染もしません。醗酵菌が生き続けるため、長い年月を経ても褪色しません。

灰汁とは、木灰を水または湯で撹拌し沈澱させた後の上澄み液ですが、他にも貝灰、石灰、サンゴの灰、麩、酒類、蜂蜜などの糖類、果物などの発酵液などが使われるそうです。

合成藍や化学薬品を使った藍染め製品

藍染めの製品を洗濯すると色落ちして他の衣類に色が移ってしまった経験はありませんか?

先に説明しましたように、石油や石炭を元に化学的に合成された合成藍から色素を得て化学薬品を使用した染色方法、または天然藍を使い化学薬品を使って染められた「化学建て」のものだった可能性があります。

天然藍または合成藍+化学薬品での染色のメリットは短い時間で染められて効率がよく、生産性が上がり、天然藍を使用するよりも安価な商品の供給が可能になります。その反面、年月が経つと褪色や変色が生じ、高温になると化学変化が起こるそうで、藍の効能を得られないそうです。また、移染が起ります。

ジーンズは、変色や褐色など色落ちを楽しむ多くの愛好家がおり、古着など価値を見出されています。それぞれの楽しみ方がありますね。ですが、汚染問題に直面した日本が高度成長期の頃には、化学薬品を用いる場合、排水に浄化装置を付けなければ染色業続けられないなど法令が授けれらたそうで、藍染め工房に限らず、浄化装置がつけられない染色工場は廃業に追い込まれたそうです。

移染について

ジーンズなどでみられる合成藍は色素が小さく繊維の中に入っていくことで染色されますが、藍染めは、毛羽立った繊維1本ずつに色を着せていくように染まります。ジーンズなどのデニム製品の洗濯の時に水が青くなり、単独での洗濯を推奨される事が多いと思いますが、天然藍+天然素材〚発酵建て』『灰汁あく発酵建て』の藍染めは、粒子が大きい為、他の繊維に色移りすることはありません。何度も染める事で、その分繊維が太くなって、生地も丈夫になるそうです。

次回のコラムにて、藍染め蒸美人フェイスマスクのお手入れ方法と共に藍染めの移染についてご紹介致します。

藍染め蒸美人フェイスマスク

藍染めした商品は、通常の蒸美人フェイスマスクの効果に加えて肌荒れや汗もなどにも効果が期待出来る商品となりました!

毎日のお肌のお手入れにひと手間加えてみませんか?

朝、目覚めた時に1~2分程顔にのせると、血行がよくなり、化粧水を吸水してくれ、目がぱっちり!覚めもスッキリします!

watanabe's 藍染め工房

slouch&chicでは、江戸時代にすくもづくりの一大産地として繁栄を極めた徳島県吉野川にて工房をもつwatanabe'sに藍染を依頼しています。watanabe'sでは、苗づくりから始め、収穫、すくもづくり、染めまで一貫で行っており、地域の農家、養豚場、学校、給食センターと協力し、フードロスや循環型の取り組みを行っています。形が悪く製品として出荷出来ない農作物や、給食センターで出た残滓ざんし を豚の食料として活用し、養豚場で出た糞尿を発酵させて堆肥化し、完熟堆肥を作っています。出来上がった堆肥を畑に撒き土づくりに使用することで、養豚場の糞尿廃棄問題の解決、農家の化学肥料コスト削減を実現し、地域に根付き、地球環境に合わせた藍作に取りくまれています。

そんな持続的かつ、高品質な藍色を作る工房watanabe'sに出会え、商品の加工を依頼することが出来ました。新発売の藍染め蒸美人、自信を持っておすすめ致します。

まとめ

伝統的な染色方法は、人にも環境にも優しいものでした。遥か昔、自然界で青を染める事が難しく、世界の人々が長い時間をかけて青を求め、自然界にあるもので色素をいろいろと探している中で藍染めに辿りついたのかもしれませんね・・・

手間暇をかけて、染め上げることで、植物からの恩恵を受ける事が出来、自然環境を壊さない素晴らしい技術。化学的に効果を確かめる事が出来ない大昔に、人々は草木など自然界の中にある体に良い物を見つけ、伝承し、それが発展してきた事に感銘を受けました。

物が少ない時代に編み出された技術には良いものを長く愛用する、ものを大切つに扱うことが当たり前だった時代、そんな生活様式が見直され、大きく注目されてきています。

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