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バスローブについて
2018.06.30

今治タオルの産地を訪ねて【テクスポート今治】

今治タオルの産地を訪ねて【テクスポート今治】

今治タオルの生地を使って、バスローブの製作をしているという事から、今治市を訪ねる機会を頂きました。そこでの今治タオルの施設、100年以上昔の織機で製品を作っている工房、染工所、生地の仕入れをしている工場見学。物を作る工程を知るのはとても興味深く、自分の身近にある物に対しての興味、気持ちも変わってくるのかなと思います。駆け足ではありましたが、とても貴重な体験をしましたのでお伝えしたいと思います。

タオルの歴史

まずは、タオルのルーツからです。紀元前5000年頃、石器時代の住居跡で発見された。木の皮や亜麻などによる織物がタオルの原型とされています。近代タオルの基本的な技術「パイル織り」は、トルコ(オスマン帝国)の宮廷のハーレムにいた女性達によって、表面にパイルが施された織物が考案されました。1850年頃に英国人ヘンリー・クリスティ卿が、このパイル織りされた手工芸品を入手して、織りと機械作りの専門家サミュエル・ホルト卿にタオル製織を持ちかけました。1851年には「パイル織り」の技術を確立し、英国でタオル製造を始めました。そのタオルが日本に英国から輸入されたのが1872年です。とても高価な物だったので、一部の富裕層が使用していました。

それまでの日本では、江戸時代中期の元禄の頃、和手ぬぐいが普及し、泉州は綿織物の一大産地になりました。大阪の井上コマさんが(※明治5年にイギリスから2ダース大阪へ)輸入されたタオルを見て、明治13年に竹織機にてパイル織りの手法を完成させ、製作していたそうです。この頃のタオルは柔らかさ、優れた保湿性と通気性を活かして、主に襟巻として使われていました。ですが、竹織機で織る方法は、耐久性に欠け、製織に時間がかかる為に改良されていきます。明治末期~大正時代には足踏み織機が開発され、織る速度が上がっていきます。

今治タオルの歴史は明治27年から始まりました。

松山空港から今治市へ

飛行機からの景色がとても美しいと思ったのは瀬戸内海の島々が見えてきた時です。厚い雲の中を下降していくと、曇り空の下に青々と茂った島々が見えてきます。梅雨入りした四国でしたが、自然豊かな美しさを感じます。松山空港から、今治市までバスと電車を乗り継ぎ1時間程で到着です。

観光シーズンではなかったためか、今治駅周辺を含め、今治城もとても静かでじっくりと見学する事が出来ました。今治城には、綿業の父と言われている矢野七三郎さんの銅像があります。台座に書かれている「首倡功」とは、「首て功を倡う(はじめてこうをとなう)」と読み、偉大なる創始者に贈られる尊敬の意味です。紀州ネルを改良し、伊予ネル(片綿を毛羽立たせ、丈夫で温かい綿織)を考案し今治に広めました。他にも綿織物・タオル・染色・縫製など今治地方の繊維産業の基礎を築きました。

テクスポート今治でも、タオル産業の父と言われている阿部平助さんの銅像があります。泉州(大阪)で見たタオルに着目し、改造した4台の織機を使い、タオル製造を始めた方です。ここから、今治のタオルが始まったと言われています。

テクスポート今治と今治タオルLAB  

こちらには、「今治タオル 本店」と「今治タオルLAB」があります。今治タオルを販売している店舗と今治タオルに興味を持って貰えるようにと、体験型の観光施設になっています。今回はこちらの「今治タオルLAB」にて、織機の歴史から今治タオルの特長でもある吸水性の良さがわかる実験の体験、タオルソムリエクイズを体験してきました。2017年4月にリニューアルしたばかりで、自然の光がはいる明るいショウルームです。中心に近年のタオル生産に使われている大きな織機があり、手前に100年以上前の織機を復元した物がならんでいます。窓側には、今治タオルブランド品質基準の吸水性試験を体験できるスペースとなっています。

まずは、歴史と共に織機の説明です。

ヒゴ織機

この織機は「ヒゴ織機」といい、京都西陣のビロード製織法に倣って織機を改造したものです。(写真は当時の物を復元した織機です)日本で初めてタオルを織り始めた織機で、ヒゴ(竹)を入れて織った後、抜く事によってパイルを形成します。当時の方がどのようにして、パイルの凸を開発したのか、とても興味がありましたが、実際説明を受けると「えっ、竹ぐし?!」驚きました。ヨコ糸を3回通して竹籤(タケヒゴ)を通します。正確には、竹串ではなく竹籤なのですが、これが、丁度良い大きさのパイルで、綺麗で均一なパイルが出来ています。

学生の時に織機を使って生地を織る授業を選択していたので、生地を織るという工程はなんとなく理解をしていましたが、竹籤を入れるなんて思いもよりませんでした。井上コマさんという女性が開発したのですが、どこから着想を得たのか?身近な物を活用する女性ならではのアイディアだなと思いました。この織機は織る体験が出来るので、久しぶりに数回織ってみました。時間があれば織り続けて完成品を見たいと思う程に楽しいです。

足踏み織機

足で漕ぐことのみで、開口ヨコ入れ筬打ちの三つの作業が連動して出来ます。「タテ糸を揃える」、「開口運動」、「ヨコ入れと筬打ち」は織りの三原則です。手でヨコ糸を通して、竹籤を入れ、筬を動かすという手で行う一連の動作を省く事で、格段に早く織りあがるようになります。足でペダルを漕ぐように踏み、力を一定にして踏む事がコツになるそうです。

写真をみるとわかるのですが、とても機械っぽくなってきています。ヒゴ織機は、綜絖(そうこう)のみ金具を使っています(糸で作られた綜絖もあります)が、足踏み織機の綜絖はもちろん様々な部品が鉄で出来ています。私からすると、大部分が木で作られているヒゴ織機よりも、とても近代的と感じました。

この足踏み織機には、錘(おもり)がついています。ヒゴ織機では竹籤をいれる事で、パイルの凹凸を作っていました(片面にしかパイルは作れません)が、足踏み織機は、地を織る糸とパイルを織る糸にテンションの差が無いとパイルが出ない為に、地を織る糸の方にだけ錘をつけてテンションをかけ、パイル用の糸にはあまりテンションをかけません。何度も説明して頂いた部分でしたが、これは構造、織るという仕組みが分かっていないとなかなか理解が出来ず、勉強不足を悔やみました。

近代の織機

このLABの中心にある大きな織機は、近代使われている織機です。この大きさは小型で、生地幅145cm(バスローブが2枚入る幅)が織れ、1Mを約10分で織ります。両側にレピア(槍:ハサミのような細長い金属の棒)があり、生地の真ん中あたりで、左から出た糸を右からつかむような動きで、ヨコ糸が通ります。

ヨコ糸が3回タテ糸をくぐって、筬が手前に動きパイルが出来ています。連続で動いているとヨコ糸の動きが良く分かりませんが、ヨコ糸を通すレピアが左右で動いています。

↓コマ送りのように動かしてもらいました。レピアが横を通るのが見え、パイルが出来上がる瞬間が分かります。

足踏み織機までは、端から糸を引き出しながらタテ糸の間を左右にくぐらせるシャトルが必要でしたが、この織機はより早くヨコ糸が通せる様になりました。第一次産業革命の軽工業分野(繊維業、食品工業、印刷工業)にて目まぐるしく発展していき、近代使われている織機へと繋がります。柄もコンピューターでの設定なので、簡単に変えられますが、糸を変える作業は人の手が必要になります。また、糸が切れるとセンサーにより感知され、ランプが点滅し機械が停止する仕組みになっているので、いち早く気が付く事が出来ます。

近代使われている織機は、最新式の物ですと1秒間に10本のヨコ糸が通され、3つのパイルが織れる速さです。この最新式は、空気でヨコ糸が通ります。

今治タオルブランドの品質基準の試験体験

今治タオルをブランドとして確立し、ブランドマークと、独自の品質基準を設定しました。

ブランドマークに使われている色「赤」「青」「白」はそれぞれに意味があります。

【赤】活動的、情熱的、先進的、生き生きとした力強さ、動き、インパクトなどをイメージさせる色。今治タオルの存在自体が、社会の注目を集め、日本を象徴する商品のひとつであるという位置づけです。

【青】品質に対する安全と安心、信頼、歴史と伝統、鮮明性、落ち着きなどをイメージさせる好感度の高い色。今治タオルの持つ歴史と伝統を背景とした高品質をシンボライズしています。

【白】やさしさ、清らかさ、清潔感、無垢、癒し、真心、柔らかで慈しみにあふれた愛情をイメージさせるピュアな色。今治タオルの無限の可能性を示唆する広がりを表現しています。

独自の基準というのは、肌触りの良さや、吸水性の良さ脱毛率(毛羽落ち)遊離ホルムアルデヒトが吸収される吸光度の検査等々(他にも計12項目あります)の設定しました。そもそもタオル製品全般に、国や、機関、個々の会社による基準はありますが、今治タオルは独自の品質基準を明確にする事で、手間暇をかけ、安心安全なタオル製品ですとアピールする事に成功しました。

ここで、私は実際にどの位の速さで今治タオルブランド品質基準を合格したタオル片が沈むのかを目の当たりにしました。あっという間に沈みます。5秒以内という基準はありますが、1秒程で沈み始めます。

今治タオルブランド品質基準に合格できなかったタオルはどうでしょう?

この合格できなかったタオルは、5秒~10秒程で沈み始めるので、決して吸水性の悪いタオルではありません。ですが、合格したサンプルのタオルは一秒かからずに沈み始めるので差が歴然です。納得の吸水性ですね。

この体験では、小さなお子様も興味を持ってチャレンジしてくれているそうです。私が伺った日も沢山の方がチャレンジしていったそうです。特にタオル片を沈める実験は面白いようです。小学3年生位になると実験として興味をもつようですが、大人でも懐かしさがあり、理科の実験のようにビーカーがあってわくわくします。そして、目に見えてわかるタオルの沈み方の差に驚きます。

他にも、タオルソムリエ資格というのがあります。これは、タオルの良さを伝える為に制定されたとありますが、タオルに関するとても深い知識を必要とされます。この試験をクイズ方式で、チャレンジ出来ます。選択問題で1問答えるのに15秒という時間設定があり、初級・中級・上級と3段階になっています。私もチャレンジしてみました!初級はなんとか答えましたが、中級になると一段と難しく、上級は全く答えられませんでした。

まとめ

今治タオルの産地を訪ねて、まずはテクスポート今治さんの見学でしたが、こちらでは沢山の事を学ばせて頂きました。この後、私はどうしても蒼社川の上流に行って川の水を見たいと思っていましたので、市街地から山間部の鈍川温泉の方へと向かいます。次回は、そんな綺麗な景色の中に工房を構えている「工房織座」さんについてです。

詳しい情報はこちらから テクスポート今治

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☎ 03-3624-7938 (平日10:00-18:00) ✉ shopmaster@slouch.jp

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