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マイクロプラスチックが環境と人体に及ぼす影響
2020年までにプラスチックストローの廃止を決定した大手カフェチェーン店やファーストフード店。環境問題として大きく話題となりましたね。日常の生活の中でプラスチックは欠かせない物となっていますが、ストローの問題だけではなく、合成繊維(ポリエステル、アクリル、ナイロン)からもマイクロプラスチックが発生しています。
この科学的に作られた物質はとても便利で、生活に欠かせない物となっていますが、その反面、環境と人体に悪く影響しています。今回はマイクロプラスチックと、それらを生む合成繊維についてお伝えしたいと思います。
マイクロプラスチックとは?
マイクロプラスチックとは、環境中に存在する極小のプラスチック粒子のことを言います。一般に5mmよりも小さい物と定義されています。これらは、工業用の研磨剤、歯磨き粉と洗顔料のスクラブ、化粧品、そして衣類の洗濯による布からの合成繊維等が、下水から流れ出ます。また、海洋ゴミなどの大きなプラスチック材料が壊れて細かくなった物(波などの機械的な力と、紫外線による光化学的による破壊)も含まれます。
このマイクロプラスチックは、自然界で分解されず、小さく海の中で広がっていきます。小さすぎる為に回収する事が困難となっています。
また、海中に漂っている汚染物質(PCB、ダイオキシン、DDTなど、残留性有機汚染物質(POPs)と呼ばれる海中の有害化学物質など)がマイクロプラスチックに付着してしまう事が分かってきたそうです。その有害物質を取り込んだマイクロプラスチックが海中を漂い、エサと間違って食べてしまう海中生物いて、その海中生物を食べる海鳥や人間にも有害物質が食物連鎖により、蓄積されていくと懸念されています。
この小さなプラスチックは、合成繊維で出来た衣服を洗濯する事で海に流れているのが大半と言われています。
衣類からマイクロプラスチック
合成繊維を洗濯するとなぜマイクロプラスチックとなって、海に流れていくのでしょうか?
まず、合成繊維の代表、ポリエステル、アクリル、ナイロンは、プラスチックと同じ物質から出来ています。これを加工して衣服になるわけですが、洋服は着用後に洗濯しますね。その洗濯の度に細かな繊維となって抜け落ち下水に流れます。また、洗濯の度に布が傷むので、着古した合成繊維の衣服は、繊維がより多く抜け落ちるそうです。これらが下水処理場からもすり抜け、海へと流れていくのです。
マイクロプラスチックの大きな問題は、小さすぎて回収する事が出来ない事です。砂浜に打ち上げられている大きなプラスチックや、海面に浮いている場合には回収(2012年に発表された18歳の少年の海洋ゴミ回収プロジェクトが翌年に始動されました。)が出来ますが、小さくなればなるほど回収が困難になります。
マイクロプラスチックによる被害とは?
クジラ、イルカ、アシカ、ウミガメ等の大きな海洋生物が、プラスチックゴミによる「絡まり」によって、命が奪われています。また、クジラが浜辺に打ち上げられたニュースでは、お腹の中からプラスチックのゴミが沢山出てきました。プラスチックのゴミは胃の中では消化されず、消化器官に溜まっていきます。溜まりに溜まって破裂、消化器官がプラスチックでいっぱいで空腹を感じる事が出来ずに餓死する等といった事が多く報道されています。
あまり大きく報道されていないように思いますが、マイクロプラスチックにより、サンゴやプランクトン、小さな魚も被害にあっています。このマイクロプラスチックは汚染物質が付着しやすく、海中に漂っている間に汚染されています。プランクトンやサンゴ等の小さな生物は、汚染されたマイクロプラスチックを間違えて食べてしまうだけでなく、好んで食べてしまうそうです。(理由はまだ解明されていません)そして大きな海洋生物と同様に飢餓、もしくは消化器が破裂して死んでしまっています。
もちろん私たち人間にも、食物連鎖でマイクロプラスチックを生態濃縮された状態で吸収していることになります。現段階では、体に異常がでたという症例はないようですが、人体に異変がおきる日もそう遠くないのではないでしょうか。
まだ、人体に影響が出ていない?
乾燥のこの季節に肌がカサカサしたり痒くなったりする事はありませんか?
そんな時は、下着や肌に直接触れる衣類の品質を確認してみましょう!
ポリエステルやアクリル、ナイロン等の合成繊維が1つの原因かもしれません。
肌の為にも、天然繊維の物を選ぶ事をおススメします。肌に直接触れる下着やタオル、寝具等はすでに品質に気を付けている方も多いと思います。乳幼児や敏感肌の方も、汗をよく吸い取り、柔らかく肌触りの良い物で、肌に刺激を与えない天然繊維をお選びかと思います。
天然繊維ですと、麻、綿、シルクですが、価格と肌触り、耐久性を考えると綿が一番適しています。
タオル等を選ぶのと同じく、バスローブも直接肌に触れる物です。乾かすのに便利な速乾性のある合成繊維で出来た物や、暖かさがある機能性合成繊維の物などが沢山有りますが、肌に優しいのは天然繊維の綿100%などの物です。また、お肌にトラブルを抱えていなくても、保湿を気にされている方にもおススメです。
早く乾く干し方はこちらのコラムをご覧下さい⇒お手入れについて(バスローブの干し方)
スラウチ&シックのバスローブ
slouch & chic がおススメする今治産のタオル生地は
✔︎たぐいまれな高い吸水性を示す明確な基準がある
✔︎独自の品質基準で高い質が保証されている
✔︎素肌に優しく、肌を守る柔らかな触り心地
✔︎程よい厚みで、安心感・高級感がある
✔︎洗濯を繰り返しても生地が傷みにくく、柔らかさを維持できる
✔︎綿100%の天然繊維なので、海をよごさない、自然にかえる
バスローブは、お風呂上がりの保湿された肌を保つのに最適なのですが、それは綿100%の物がより適しています。お風呂上がりの火照った体の上にパジャマを着てしまうと、パジャマがしっとりとしてしまう事はありませんか?
火照っている時は、発汗をして体温を調節しています。その時は、バスタオルを巻いて少しの間過ごすという方もいるかもしれませんが、肩が冷えてしまったり、バスタオルが落ちてきてしまったりします。
吸水性の高い綿100%のバスローブですと、素肌に着てゆったりと過ごせますし、余分な汗を吸い取り、保湿もしてくれます。
綿100%のバスローブはこちらから⇒slouch&chic バスローブ
まとめ
体に良い物は、環境にも優しいと思いませんか。
マイクロプラスチックが海へ流れないように下水の対策等が必要とされる中で、世界中の人々が個々に意識して、プラスチックゴミを正しく処理する事が大切ですね。そして、プラスチック製品をなるべく選ばないというのも一つの方法だと思います。天然素材の物で代用できるのであれば、それを選ぶ。もしくは、使い捨てのプラスチックを使用しない。ちょっと、お手入れ等があって手間になる事もあるかもしれませんが、天然素材でできた物は、温かみがあって、ホッとしたり癒しの効果もあると思います。
植物や動物、生きている物から出来ている物は自然にかえります。
いずれ、人も自然にかえります。
地球上の人々がちょっとだけ意識すれば、大きな変化に繋がるかもしれません。
マイクロプラスチックをなるべく海へ流さない為に私たちにできることは、日常よく使用する物から、プラスチック、合成繊維の物をなるべく選ばない事をではないでしょうか。これからのお買い物時に少し心掛けてみませんか。