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地球と体に良い事
2019.01.31

静電気と衣類

静電気と衣類

日常の生活の中でプラスチック製品は欠かせない物となっていますね。合成繊維(ポリエステル、アクリル、ナイロン)の洗濯により、マイクロプラスチックが発生している事を前回のコラムにて紹介しました。今回は、その合成繊維が環境汚染につながるだけでなく、合成繊維を着る事によって静電気を発生させやすくしている衣類の関係についてお伝えします。

静電気について

地球上の物質には電気が存在しています。自然界は、原子核のもつプラスの電気量と、電子のもつマイナスの電気量とが等しく、原子全体は電気的に「中性」が大原則となっています、+プラスと-マイナスの両方のバランスが保たれる事で安定して存在しています。安定していたバランスが、摩擦(接触)や力(運動)が加わると一方に片寄り、「帯電」となり「静電気」と言います。静電気は+プラスと-マイナスのバランスが崩れた状態の事です。

「体内静電気」

摩擦によっておこる静電気ですが、体内でも同じように静電気が起こっています。「生体電流」といって、生体中を流れる電流のことです。「細胞膜の内外でイオン分布が不均衡になり、電位差が生じることによって起こる」、つまり体の機能を動かしている微弱な電気のことです。血液、リンパの流れ、脳や心臓の動きをこの生体電流が行っています。また、成長、代謝、増殖作用、細胞分裂作用を促しています。体内で起きる流れや動きが体内静電気を作り出しているのです。

通常、体内に流れている電気は放出されます。遥か昔は、ゴム底の靴を履く事が無く、コンクリートで舗装された道もなかったので、自然と地面に放出されていました。はだし、下駄、底が皮でできた靴等の天然素材で出来た物を履いていれば自然と放出されます。現在は、ファッションの流行や、クッション性があり歩きやすいゴム底のスニーカーを履き、コンクリートの上を歩く事が増えました。これも、帯電する理由の一つとも言えそうです。よく、ストレス発散などに砂浜をはだしで歩くと良いというのは、体に溜まってしまった電気が放出される事で改善される要因になるようです。

「体表静電気」

静電気のおこりやすい素材の服を着用したり、カーペットの上を歩いたりすると静電気が起こります。これらは体の表面に静電気が溜まる事「体表静電気」と言います。

戦後に開発された合成繊維(化学繊維)は、洗濯後の乾燥が速い、しわになりにくい等の利点の多い繊維です。みなさんもナイロンやポリエステルの繊維できた衣服をお持ちだと思います。また、近年では防寒、冷感など、機能素材の開発も目まぐるしいものとなっています。このように合成繊維が生活の中に多く取り入れられるようになってきたことも静電気に悩まされる一つの要因かもしれません。

静電気が起こりやすい環境は、気温20度以下湿度20%以下と言われています。湿度が高くて熱い夏が終わり、過ごしやすい時期が静電気の始まりとなります・・・。乾燥するとお肌の状態悪化や静電気で不快感があり、乾燥対策をされている方も多いでしょう。お肌を乾燥させたままにしておくと静電気が起こりやすくなったり、体内に静電気が溜まりやすくなります。

どうすれば静電気を減らせる?

合成繊維を重ねて着用するから静電気が起こるというわけではありません。+と-にそれぞれ帯電しやすいものがありますので、近い物を上手に着合わせる事によって、静電気を起こさせにくく出来ます。

下記の「帯電列」を参考に着合わせる衣服を考えてみましょう。

+プラスに帯電する物質と-マイナスに帯電する物質があります。+プラスの物質と-マイナスの物質が重なると摩擦がより大きくなります。

例えば、ポリエステルやポリエチレンが含まれた肌着の上に羊毛(ウール)のセーターを着ると摩擦が大きくより多く静電気が発生しますし、綿やシルクの肌着をきて、アクリルのニットを着てしまうと静電気は起こりやすくなりますね。+プラスと-マイナスの物質を組み合わせるのではなく、プラスの物を重ね合わせるのがおススメです。(マイナスに帯電する合成繊維は、体内に電気を溜めこみやすいと言われています。)

衣服を購入する時にも意識すると良いでしょう。ジャケットやコート、スカート等の裏地との組み合わせも重要です。ウールやシルクの素材の表地に、ポリエステルの裏地だと静電気がより発生してしまいます。合成繊維の中でも再生繊維であるレーヨン(原料が木材パルプ)やキュプラ(原料が綿実に生えている繊維)は、ウールやシルクと同じ様に+に帯電するので、裏地はレーヨンまたはキュプラの物を選ぶと良いでしょう。

※この帯電列は、絶対の並びではなく、環境や条件によって変わりますのでご注意下さい。

この時期に体調不良を感じる方、敏感肌の方へ

十分な休息を取ったのに疲れがとれない時は、帯電を疑ってみましょう。放電出来る環境を作る事で、放電し体内に溜まらないようにすると体調不良が改善されることがあります。

ストレスが溜まると裸足で砂浜を歩くと癒されると言いますが、帯電していた静電気を砂に触れる事で放電しているという根拠に基づいています。ストレスがかかった緊張状態では、交感神経が刺激され、アドレナリンの分泌量が増加します。すると、ビタミンCがより多く消費され、カルシウムも減少して疲れやすくなります

普段からパソコンなどの電子機器に囲まれて、人ごみに疲れている時は、空気のきれいな緑を求めて遠出するのも良いですね。天然できた自然の中や、砂浜を歩くというのは、景色と音などの環境による癒し効果もあると思います。遠くまで行く時間のない方も、自分の庭やベランダでガーデニングをしたり、陶芸、革小物、木工などといった趣味を持つのもよいでしょう。何もしたくない方は、木の床に寝転んでみたり、綿やシルクの衣類、寝具にくるまれて睡眠を取るなど、リラックスする時間を持ってみましょう。

また、この時期の肌が痒いなどの症状は、静電気が原因の場合もあります。静電気を帯びやすいと言われているポリエステルやアクリル等の合成繊維を肌に直接着ていませんか?先程の帯電列にあるように人の肌はプラスです。ポリエステルやアクリルはマイナスです。人の肌とポリエステルの生地が重なると摩擦が多くなり、静電気によりチクチクとした不快感が発生します。これが、「乾燥時期のチクチク」の原因かと思われます。肌に直接触れる肌着や下着は、この「人の肌」に近い物質の天然素材の物を選びましょう。帯電列を考えながら重ねていくと、自然と合成繊維が省かれ、静電気が起こりにくくなります。肌ストレスも軽減できそうですね。

綿100%の起毛素材

そこで、また違った視点ではありますが、環境にも肌にも優しい素材として、フリースに変わる綿素材の生地があります。右の写真にあるのは、合成繊維を使ったフリースのように見えますが、実は綿100%です!フリースの様にフワフワとしていてとても暖かいです。皆さんも昔からあるフランネル(ウールとコットンで出来た生地を起毛させた生地)やコットンフランネル(綿100%を起毛させた生地)はご存じかと思います。フランネルは暖かく冬のシャツとして定番でした。それに伸縮性と厚みを出し、暖かく起毛加工され、肌触りがとても優しくなっています。

これは、フリースの代わりとなるのではないでしょうか。洗濯後の乾燥は、フリース程早くありませんが、暖房の聞いた部屋でしたら一日で乾きます。そして、この綿100%の素材だと静電気が起こりにくいのも利点で、脱ぎ着をしてもバチバチしないです。すでに子供の衣類には多く使われているようで、肌にも優しい、気持ちの良い素材です。

まとめ

寒い時期にはどうしても合成繊維で出来たモコモコとした暖かい生地を求めてしまいますが、天然繊維の綿素材、ウール素材でも滑らかで肌触りが良く、暖かい衣服があります。心も肌もにも優しいリラックスの時間を持てる天然素材をぜひお試しください。

静電気や環境の事を改善できる近道、衣服への意識を持つ事も一つの方法です。衣服の繊維が下水処理施設から、海へと流れてしまうなら、天然の物で代用する事も出来るのではないでしょうか。静電気に悩む事もなく、体にも海にも優しいエコな生活を心掛けてみませんか。

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