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入浴について
2017.03.24

世界のバスローブとお風呂事情【フランス編】

世界のバスローブとお風呂事情【フランス編】

世界の国のお風呂事情ってご存知ですか?その土地の気候や水源等の関わりが大きく、国によって様々です。前回のイタリア編に続き、フランスのお風呂習慣と文化についてお伝えしたいと思います。

名水・名泉

フランスには、日本でも親しまれている名水が数多く存在します。

アルプス地方のエビアン、オーベルニュ地方のボルヴィック、ロレーヌ地方のコントレックスとヴィッテル(この2つはとても近い場所にあります)などが代表的です。

さらに、スペインとの国境近く、ピレネー山脈の麓には「ルルドの泉」と呼ばれる奇跡の泉があります。難病を癒すと言われ、現在でもカトリック教会の巡礼地として多くの人々が訪れています。(※地図上の印はおおまかな位置です)

ヨーロッパの水とその特徴

ヨーロッパの水は、中程度の硬水から硬水、さらに超硬水までが主流です。

硬水にはカルシウムイオンやマグネシウムイオンといったミネラル成分が豊富に含まれており、
・歯や骨の形成を助ける
・体内で約300種類以上の酵素の働きをサポートする
・エネルギー生産を助ける
・血液循環を正常に保つ

といった重要な役割を担っています。

また、お通じが良くなるとも言われており、コントレックスが広く知られるきっかけにもなりました。

一方で、ボルヴィックはヨーロッパでは珍しい軟水です。6層にもなる火山層を通り、自然のフィルターでじっくりとろ過され、山麓に湧き出すまでに約5年もの歳月をかけて生まれます。(※日本ではキリンビバレッジより販売されていましたが、契約終了により2020年末で出荷終了となっています)

「飲む温泉」という考え方

これらの名水は、「飲むことで病気が癒える」と信じられ、多くの人々が集まるようになりました。

その結果、名水のある地域にはスパが作られ、やがて大規模なリゾート施設へと発展していきます。

フランスでは、温泉に浸かって癒すだけでなく、
水を飲むことで体を整える=湯治
という考え方が根付いています。

スパには専門の温泉医が常駐しており、症状に応じた診断を行い、個々に合わせた処方箋に基づいて温泉療法が行われます。

また、長期滞在の場合には、条件によっては保険が適用されるケースもあると言われています。

現代の入浴状況 パリ

パリ市内では、そもそも浴槽がない住宅も多く、シャワーのみという住まいが一般的です。

ただし、子どもの頃には「バスタブに浸かりながら遊ぶお風呂時間」を日課として過ごしていた人も多く、楽しい思い出として記憶に残っているケースもあるようです。

大人になると、浴槽に浸かるのは
・体が痛いとき
・リラックスしたいとき
など、時間に余裕がある場合に限られます。夜にゆっくり浸かることもありますが、毎日の習慣ではありません。基本的には「朝にシャワーを浴びる」というスタイルが定着しています。

また、フランスの住宅には洗い場がないことが多く、湯沸かし設備も日本とは異なります。そのため、浴槽のお湯は毎回抜く必要があり、「水を大量に使う=無駄遣い」という感覚につながっているようです。

さらに、ボイラーでお湯を沸かす家庭が多く、一度バスタブにお湯をためると、次に使えるまで待たなければなりません。場合によっては、再びお湯が使えるまでに1時間ほどかかることもあります。シャワーを使っている途中でお湯が水に変わってしまうこともあり、大家さんから「シャワーは1人10分まで」といった制限が設けられているケースもあるようです。

こうした環境から、フランスでは「体を温めるために長く入浴する」というよりも、洗い流したらすぐに出るというスタイルが自然と習慣になっていると考えられます。

また、もともと湯船に浸かる習慣や必要性をあまり感じていなかったフランスの人々も、日本のお風呂文化を体験することで、その印象が変わる方もいるそうです。特に温泉でのリラックス体験をきっかけに、湯船に浸かる心地よさに魅了され、「お風呂が好きになった」という人も少なくありません。

湯に浸かり、体をしっかり温めることで得られる効果を、あらためて実感する機会になっているのかもしれません。

ホテルで使ったことのある方も多いのではないでしょうか。入浴後すぐに体を拭き、身支度を整えるフランスの習慣では、タオルの代わりにさっと羽織れるバスローブがとても合理的なアイテムでもあります。水分を拭き取りながらそのまま動けるため、限られた時間で身支度を整える生活スタイルにも自然と馴染んでいるのかもしれません。
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バスローブとガウン、再流行!

フランスでも、バスローブを使う人と使わない人に分かれるようです。

使う場合は、バスタオルの代わりとして濡れた身体を拭き、そのまま羽織って髪を乾かしたり、身支度を整えたりと、日本と同じような使い方をします。

一方で近年は、若い世代にはあまり好まれず、どちらかというと年配の方が使うことが多いようです。一般的には「少し時代遅れ」「お金持ちのもの」といったイメージを持たれることもあるそうです。

ただし、ホテルに用意されていれば使うという人も多く、「あれば使う」という感覚に近いのかもしれません。そして最近では、再び少しずつ流行の兆しも見られているようです。

バスタオル派の人は、濡れたバスローブを着たままでいることに不快感を覚える傾向があります。そのため、バスタオルでしっかり水分を拭き取り、すぐに部屋着や下着を身につけるスタイルが一般的です。

また、フランスでは湯船に浸かる習慣があまりないため、日本のような入浴後の二次発汗も少なく、このようなスタイルが自然と定着していると考えられます。

一方で、バスローブは小さな子どもに適していると考える人も多いようです。
着せてしまえば、動き回っていても自然に身体の水分を拭き取ることができるため、便利だという声もあります。

ガウンについては、これまで年配の方のイメージが強く、ベルベットなどの厚手の素材を着用する印象が一般的でした。

しかし近年では、ガウンもファッションとして見直され、街中でも見かける機会が少しずつ増えてきているようです。

濡れたままの着用が苦手という声もある一方で、短時間で効率よく身支度を整えたい人にとっては、バスローブは非常に便利なアイテムです。特に吸水性の高い素材であれば、タオルのように水分を拭き取りながら、快適に過ごすことができます。
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入浴が嫌いと言われているフランス人

一般的に、フランスの人々は「お風呂嫌い」と言われることがあります。体臭を香水でカバーする文化があることから、「香水が発達したのはそのため」といった話まで語られることもあります。しかし、これはフランスに限ったことではありません。ヨーロッパ全体に共通する気候や水質の影響も大きく関係しています。

ヨーロッパは乾燥した気候であるうえ、水は硬水が主流です。そのため、毎日体をゴシゴシと洗ってしまうと、肌は乾燥してカサつき、髪もきしみやすくなってしまいます。

こうした環境から、「毎日しっかり体を洗う必要はない」「湯船に浸かる必要もない」と考える人が多いのかもしれません。汗をかいたときにシャワーを浴びるだけで十分、と捉えられている可能性もあります。

ただ、同じヨーロッパであっても、なぜフランス人だけが特に「お風呂嫌い」と言われるようになったのでしょうか。

水道設備の問題だけでは説明しきれない背景があるように思われます。そこで、その理由を探るために、少し歴史を辿ってみることにしました。

入浴習慣の歴史から

中世ヨーロッパでは、宗教的な価値観や疫病の流行を背景に、入浴が避けられる時代がありました。
中世初期(5世紀〜10世紀)には、公衆浴場での男女混浴や入浴時の裸体が好ましくないとされるようになります。さらに、信仰生活の中で禁欲や苦行といった価値観が広がり、快適な生活そのものを排する風潮も生まれました。
6世紀から7世紀にかけて伝染病が流行した際には、「病は身体の罪深さによるもの」といった宗教的な解釈がなされていたとも言われています。その後、ペストの大流行により、公衆浴場は病原菌を拡散する場所ではないかと考えられるようになりました。蒸気によって菌が広がるのではないかという不安もあり、公衆浴場は次第に閉鎖されていきます。

当時は、水や湯を浴びることで病気になると信じられており、「毛穴が開くことで菌が体内に入り感染する」と考えられていました。さらに、男性が使用した後の湯船に入ると妊娠する、といった説まで存在していたほどです。これらの背景には、宗教的な概念が深く結びついています。

本来、健康に良いとされていた入浴も、疫病の流行をきっかけに敬遠されるようになりました。皮膚からの浸水による感染を恐れた人々は外出を控え、住まいを清潔に保つことに注力します。そして、菌を家の中に持ち込まないよう細心の注意を払う一方で、やがて身体を水で洗う習慣そのものが失われていったのです。

入浴の替りに乾布摩擦!?

当時は体を洗わない一方で、「清潔に見せること」が重視されていました。その結果、身体そのものではなく、見た目を整えることで清潔さを演出する習慣が生まれます。

具体的には、起床時・昼食前・夕食前の1日3回、布で体をこすって拭き取り、その都度、爽やかで清潔な服に着替えていました。レースの白さが清潔さの象徴とされ、「服がきれいであれば、たとえ身体に垢があっても問題ない」と考えられていたようです。

また、布に汚れが吸い付くとも信じられており、これが清潔を保つ手段とされていました。さらに、髪油や香水を用いて皮膚や髪の表面を整え、見た目と香りで清潔感を演出していたのです。
つまり、「見た目を清潔に整え、匂いは香水で補う」という考え方です。

ただし、こうした習慣は主に裕福な人々に限られていました。では庶民はどうしていたのでしょうか。詳細は分かりませんが、当時は周囲も同じ生活環境であったため、匂いに対する感覚も現在とは異なり、あまり気にされていなかったのかもしれません。

やがて、こうした背景の中で香水文化が発展していきます。
もともとこの地域では、「体の匂いそのものが性的魅力である」という考え方が長く存在しており、それも入浴習慣の定着を妨げる要因のひとつとなっていました。さらに、「日々清潔に気を配ることは男らしさを損なう」といった価値観もあったとされています。体臭が男性的な魅力と結びつけられていたというのは、現代の日本ではなかなか想像しにくい感覚です。

補足として、香水といえばフランスが有名で、発祥の地とも言われています。14世紀頃には蒸留技術が確立され、香水の製造方法が整いました。さらに16世紀には、イタリアの富豪メディチ家の娘であるカトリーヌ・ド・メディシスが、フランス王アンリ2世に嫁ぐ際に調香師を伴い、イタリアの香水文化がフランスへ広まったとされています。(※諸説あります)

入浴の方法や習慣は国によって異なりますが、「入浴後をどう快適に過ごすか」という視点は共通しています。バスローブは、そうした時間をより心地よく整えるアイテムのひとつ。日本の入浴習慣にも、無理なく取り入れることができます。

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まとめ

フランスの入浴習慣には、「宗教的な概念」や「疫病への対処として入浴が避けられてきた歴史」といった背景があります。さらに、上下水道の設備が整いにくかったことや、乾燥した気候といった環境的な要因も重なり、フランスの人々にとって入浴は必ずしも必要なものではなかったのかもしれません。

しかし、歴史を振り返ると、「入浴が嫌い=不潔」というわけではないことが分かります。清潔であることは大切にしながらも、その方法が日本とは異なっていただけ、と言えるでしょう。

今回の調査(2017年調べ)では、「お風呂が好き」と話すフランス人の声も多く聞かれました。現代のフランスでは、基本的に清潔を保つ意識を持っている人が多く、入浴に対する考え方も少しずつ変化しているのかもしれません。

※本記事は2026年3月23日に内容を最新情報に更新(編集・追記)しました。

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